【青森】「親に借金が?」と不安な方へ。相続放棄と遺産分割の違い

親御さんが亡くなった後、あるいは生前の段階で「もしかして借金があるかもしれない……」という不安を抱く方は少なくありません。
「借金だけは絶対に引き継ぎたくない」と思ったとき、自己流で判断してしまうと、取り返しのつかない負債を背負い込んでしまうリスクがあります。
青森市で相続・終活に特化した行政書士が、借金リスクを確実に回避するための「二つの放棄の違い」と、安全に進めるための正しい手順を解説します。
借金リスク回避の基本知識:二つの「放棄」の違い

相続が発生した際、借金などの負債(マイナスの財産)を回避するために「放棄」という言葉が使われますが、法律上は全く効力の異なる二つの手続きが存在します。
この違いを理解することが、借金を背負わないための第一歩です。
1. 法的効力を持つ「相続放棄」(家庭裁判所での手続き) 負債を完全に回避するために必須となるのが、家庭裁判所へ申し立てる法的な手続きです。(相続放棄については裁判所のHPをご覧ください)
- 相続人としての地位を失う:相続放棄が受理されると、初めから相続人ではなかったものとして扱われます。
- 資産と負債の全てを承継しない:プラスの財産(不動産や預貯金)も、マイナスの財産(借金)も、一切引き継ぎません(※「負債だけ免れて、プラスの資産だけ受け取る」という都合の良い選択はできません)。
2. 遺産分割協議での「財産を受け取らない合意」 相続人間での話し合い(遺産分割協議)の際に、「私は財産はいらない」と口頭や書面で合意することを、一般的に「放棄」と呼んでしまうことがあります。
- 負債は残るリスクあり:この方法はあくまで「プラスの財産を受け取らない」という身内間の合意に過ぎません。
相続人としての地位自体は失っていないため、金融機関からの借金などの負債は、法定相続分に応じて自動的に引き継がれてしまいます。
👉ポイント
勘違いしやすい例でお伝えします。
🧓:「〇さん、あなた遺産放棄して。放棄の書類に名前とハンコ押して」
👩🦰:「わかりました。(名前書いて、ハンコ押したから、これで放棄できた!私は、一切かかわりないんだな。これで安心だ。」
※これが、実は違うのです。
相続放棄の厳格な手続きと期限

借金から身を守るための正式な手続きには期限があります。
- 基本は「3ヶ月の期限」 原則として「自分が相続人になったと知ったときから3ヶ月以内」に家庭裁判所で手続きをしなければなりません。
過ぎてしまうと「借金もすべて引き受けた」とみなされるため注意が必要です。
ただし、事情によっては3ヶ月を過ぎてからの申し立てが認められるケースもあります。 - 青森家庭裁判所での手続き 手続きは青森家庭裁判所で行います。
(※書類作成などの法的手続きについては、必要に応じて信頼できる専門家と連携してサポートします) - 次の人への連絡を忘れない 自分が相続放棄をすると、相続権は次の順位の人(両親や兄弟姉妹など)にスライドします。
自分だけが安心するのではなく、次の立場になる人へ一言伝えておくと安心です。
負債の全容を調査する方法

借金があるか分からないときは、家の中や郵便物を丁寧に確認して全体像を把握します。
- 郵便物や通帳のチェック 自宅に届く督促状や請求書、金融機関からの通知を確認します。
生前の引き落とし口座の通帳から、カードローンや借入の返済履歴が見つかることもあります。 - 保証人になっていないかの確認 故人が知人や親族の借金の「連帯保証人」になっていなかったか、契約書や覚書がないかを探します。
- 未払い金・税金の確認 クレジットカードの利用残高、病院の医療費の未払い、固定資産税などの滞納がないかを調べます。
- 信用情報機関での調査 自宅の書類だけでは借金が分からない場合、本人(または相続人)が「CIC」「JICC」「KSC」といった個人信用情報機関に開示請求を行うことで、カードローンや借入の有無を確実に調べることができます。
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