故人の遺言書の確認法|自筆・公正証書・法務局保管の探し方【青森市の相続手続き】
大切な方を亡くされた青森市の皆様へ
相続の手続きは、ただでさえ大変な時期に、とても複雑で分かりにくいものです。
特に「遺言書があるかどうか」を最初にきちんと確認しておかないと、後で大きなトラブルや、面倒なやり直しが発生してしまうことがあります。
「遺言書を探さなかったせいで、法律違反で罰金(過料)を払うことになった…」なんて事態は避けたいですよね。
この記事では、青森市で相続のお手伝いをしている行政書士が、ご家族が残されたかもしれないすべての遺言書(自筆、公正証書、法務局に預けたもの)の「見つけ方」と、見つけた後に「どうすればいいか(検認手続きなど)」を、初めての方にも分かりやすい言葉で、ステップごとにご説明します。
「遺言書の確認」が大切な理由。探し忘れで起こる「二度手間」と「トラブル」
ご家族が亡くなると、すぐに遺産分けの話し合い(遺産分割協議)を始めるケースが多いです。
しかし、この話し合いを終えた後に、故人の部屋から遺言書が発見されたらどうなるでしょうか?
原則として、遺言書の内容は遺産分割協議よりも優先されます。
そのため、せっかく決めた遺産の分け方が、遺言書の内容と食い違っている場合、話し合いや手続きをすべてやり直さなければならない可能性が高いのです。
確実に遺言書の有無を確認することは、将来の時間や費用のロス、そして親族間のトラブルを防ぐための最初の、そして最も重要なステップなのです。

見つけた遺言書を勝手に開けてはいけない?法律のルール
特に注意が必要なのが、故人がご自身で書いた「自筆証書遺言」が見つかった場合です。
もし、この自筆の遺言書を、家庭裁判所の確認(検認)を経ずに、ご遺族が勝手に開封したり、遺産手続きに使ったりすると、民法により5万円以下の過料の対象になってしまう可能性があります。
これは、遺言書が偽造・変造されるのを防ぐための重要なルールです。見つけても、焦らず、正しい手順を踏むことが非常に大切なのです。

種類別:遺言書を「どこに」「どうやって」探せばいい?
遺言書にはいくつかの種類があり、種類によって探し方が異なります。以下の3つのステップで探していきましょう。
ステップ1:ご自宅や身の回りにある「自筆証書遺言」を探す場所
まず、故人がご自身で保管していた可能性のある場所をくまなく探します。
- ご自宅内:
- 金庫や鍵のかかった引き出しの中
- 仏壇や神棚の裏
- 書斎や寝室の重要書類フォルダー
- 手帳、日記、エンディングノートなどの中に挟まれているかも
- 金融機関:
- 故人が契約していた銀行の貸金庫(契約の有無を確認する必要があります)

ステップ2:公的な記録を調べる「確実な」探し方
ご自宅で見つからなくても、公的な場所で遺言書が保管されている可能性があります。
公証役場での検索(公正証書遺言)
公正証書遺言は、公証役場で公証人に作成してもらう遺言書です。これは公的なデータとして保管されています。
- 探し方:相続人の方は、お近くの公証役場に問い合わせることで、故人が全国どこの公証役場で遺言書を作成したかを確認できます。
- 青森市にお住まいの方は、最寄りの公証役場や、青森市を管轄する公証役場に連絡して、照会を依頼しましょう。
法務局での確認(預けてあった自筆の遺言書)
2020年7月より、自筆で書いた遺言書を法務局に預けることができる「自筆証書遺言書保管制度」が始まりました。
- 探し方:相続人であれば、全国どこの法務局でも、故人がこの制度を利用していたかを確認する証明書を請求できます。

ステップ3:金融機関や専門家(弁護士・行政書士)へのヒアリング
故人が生前、遺言書の作成について専門家に相談していたり、代行を依頼していたりする可能性もあります。
心当たりのある弁護士や行政書士に一度確認してみるのも有効です。

遺言書を見つけたらすぐにやること・やってはいけないこと
【注意】見つけた遺言書は、勝手に開封してはいけません!
自筆証書遺言を見つけたら、すぐに家庭裁判所に提出し、「検認」の手続きを申し立てる必要があります。
ご家族であっても、裁判所を通さずに遺言書を開封してしまうと、前述の通り罰則の対象となる可能性があります。
封がしてあればそのまま、封がなくても変造を疑われることがないように大切に保管しましょう。

検認(裁判所の確認)手続きの流れと、青森市の窓口
「検認」とは、遺言書が故人の真意で書かれたものであることを確認し、その状態を保全するために、家庭裁判所で行われる手続きです。
- 検認の窓口:亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
- 青森市にお住まいの方は、青森家庭裁判所に申立てを行います。
- 流れ:
- 申立書や必要書類(戸籍謄本など)を家庭裁判所に提出します。
- 裁判所から相続人全員に通知が届きます。
- 指定された期日に、申立人が裁判所に出廷し、相続人立会いのもとで遺言書を開封・確認します。

検認が「不要」な遺言書とは?
以下の2種類の遺言書は、公的な手続きの中で作成・保管されているため、家庭裁判所での検認手続きが不要です。
- 公証役場で作成された公正証書遺言
- 法務局に預けてあった法務局保管の自筆証書遺言
これらの遺言書であれば、検認を待たずに、すぐに銀行や法務局での相続手続きに使用することができます。
💡 コラム:これから遺言書を作るなら? 裁判所の手続きを完全に避けたい方には、公正証書遺言がおすすめです。公正証書遺言の作成方法、自筆証書遺言との詳しい違いについては、こちらの専門記事で解説しています。
➡️ [公正証書遺言の作成とメリット・デメリット【当事務所のサポート詳細】記事へ]
➡️ [公正証書遺言の作成について【当事務所のサポート詳細】記事へ]

青森市での煩雑な遺言執行・相続手続きは専門家へ
遺言書通りに財産を分ける「執行手続き」の難しさ
遺言書が見つかった後も、遺産を実際に相続人に分配し、名義変更を行う「遺言執行手続き」が待っています。
銀行口座の解約や名義変更、不動産の所有権を移す登記手続き(司法書士と連携して行います)など、専門知識が必要な手続きがあります。
相続人ご自身でこれらをすべて行うのは、大変な時間と労力がかかります。
【青森市地域密着】私たち行政書士がお手伝いできること
青森市に特化した私たち相続・終活専門行政書士にご依頼いただければ、ご遺族の負担を大きく軽減できます。
- 複雑な「検認の申立て」に必要な書類集めや作成を代行できます。
- 遺言書の内容を実現するための相続人調査や財産目録作成をサポートします。
- 地域(青森市)内の役所、法務局、金融機関とのやり取りをスムーズに行えます。
お忙しいご遺族の方々が、スムーズに相続を完了できるように、私たちがお力になります。

まとめとお問い合わせ
遺言書の探し方・発見後の流れをまとめた簡単なフローチャートで、ご自身の状況をご確認ください。
青森市で遺言書のことでお悩みなら、お一人で抱え込まず、まずは一度お気軽にご相談ください。
専門行政書士が、最初から最後まで親身になってサポートいたします。
当事務所は、遺言書の「探し方」だけでなく、「作り方」もサポートする専門家です。検認やトラブルの心配がない公正証書遺言の作成をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。


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