不動産の遺贈寄付は難しい

「自分が亡くなった後は財産を地方公共団体に寄付したい」という方がたまにいらっしゃいます。

寄付をする財産が現金のみですと比較的スムーズに手続きは運ぶようですが、これが不動産となると難しくなってきます。不動産をそのまま受け取ってくれるのではなく、遺言執行者が現金化してからでないと受け取ってくれない自治体が現時点では多いようです。中には不動産ごと受け取ってくれる団体もあるようですが、受け取り後には売却し現金化することが多いようです。

この現金化が困難な場合があります。まず、遺言者の死後の事ですから、相続財産は宙に浮いた状態となります。亡くなった人(遺言者)の名義では売買できないので、相続人のうち誰か一人の方の名義に相続登記する必要がります。その後、その登記した方名義で売却し、現金化するという流れです。

そしてこの「登記をする」ことによって税金の請求が相続人の方に届く可能性があります。財産は全くもらえないのに、登記や税金で協力する必要も出てくる…。遺言者と相続人の仲が良ければそれほど問題にならない可能性もありますが、そうでないことも多いので、不動産などの財産を寄付したいというお客様には公正証書遺言をお勧めし、遺言執行者を指定していただきます。

そしてしっかりとした遺言書に仕上げるために、遺言者の出生から現在までの戸籍を取寄せし推定相続人の有無も調査します。同時に全財産を調査し、希望をしっかりと聞き取った遺言書に仕上げていきます。おひとりさまの場合、死後事務契約を同時にむすんでおくと安心です。